「PRINCE OF LEGEND」プリレジェ感想

突然だがドラマ『PRINCE OF LEGEND』(プリレジェ)を全話見た。

プリレジェは、EXILEなどが所属するLDHの企画するドラマだ。

私は少し前までEXILEと最も関係のない生物としてギネスに登録されていたが、先日仕事で「HiGH&LOW」を見て以外なほどオタクとの親和性が高いことに気付いた。

LDH的には全く我々など全くターゲットではなくこちらが勝手に「せせせ拙者、お主に共鳴-シンパシー-を感じたでござる!」と言っているだけかもしれないが、そう感じてしまったものは仕方がない。

そして今回のプリレジェも公開された時から「乙女ゲーっぽい」と言われていたので、これ以上ない「せせせ拙者の出番!」だったのであるが、うちのテレビはチャンネルが二つぐらいしか映らず、そもそも私はテレビの見方がわからず、とりあえずリモコンを口に入れたところで何をしようとしていたか忘れるため、テレビ番組に関してはほとんど「諦める」という潔い方法を取っていたのだが、「グーグルプレイ」でも見られる、ということが判明した。

何故か「グーグルプレイ」の扱いは小慣れており、不思議なことにいつもキャッシュが入っている、そして何よりテレビじゃなくてPCで見られる、そんなわけでプリレジェ、9話まで一気に見た

☆☆☆

プリレジェとは、目立たない容姿の上、貧乏なヒロインが、特に理由もなく、学園の王子たちに狙われるという、確かに乙女ゲーや少女漫画で2兆回見たストーリーである。

どう見ても美少女なヒロインが設定上「普通の顔」として扱われているのも、これ以上なく乙女ゲーだ。

このプリレジェには「王子様が大渋滞!」という秀逸なコピーがついているのだが、当方としては「夢王国と100人の王子様」で、すでに王子との100人組手は済ませている。

むしろ乙女ゲーと言うのは「周りの男全員アイドル」とか「気がついたら俺の周り戦国武将しかいねえ」という、何かをデフレさせることに関しては他の追随を許さないジャンルなので、王子が次々と襲い掛かってきますよと言われてもそこまでは驚かない。

 

そしてこのドラマに興味を持ったのは「ヒロインが割と強い」と聞いたからだ。

正直「乙女ゲーの男たるものメンのヘルスが悪くて一人前」みたいなところがあるため、どんなクレイジーゴナクレイジーや社会性を子宮に置いて来たが出て来ても「乙女ゲーっぽい!」と逆に思えてしまう。

そいつらの勝手に傷ついた心が、ヒロインと触れ合うことによって勝手に癒されていくのが乙女ゲーだ、そんな精神的ブラックジャックであるヒロインのキャラが「何故この女がこんなにモテるのか全然わからない」ようではおしまいなのである、特に理由のないモテがヒロインを襲うのが乙女ゲーだが、本当に理由が見当たらないようではダメなのである。

プリレジェのヒロインは、媚びない系ヒロインであり、貧乏で金にがめついが、だからと言ってセレブ王子たちに言い寄られてもなびかず、すでに9話配信されているのにデレ描写が「3回ぐらいしかない」という鋼鉄ぶりである、映画が控えているからとはいえ、ここまで心が動かなくていいのかと思う

しかし、それもそのはずで、当初ヒロインが王子たちに言い寄られる理由が、見事なまでの「妄想と利害」なのである。

そしてその事情がごく最近までヒロインに一切説明されなかったため(今でも十分にはされてない)9話中8話はヒロインが天災に巻き込まれ続けている感じだった。確かにこのストーリーだとヒロインに相当な物理的強度とツッパリ倒した性格がないと3話目ぐらいで入院してしまう。

今では妄想や利害を越えてヒロイン自身に好意を持つ王子も増えているのだが、逆に今のところ一番心が開いてないのはヒロインだ。

何故なら王子とヒロインの交流よりも、王子同士がメンチを切り合っているシーンの方が圧倒的に多い、つまり王子様が大渋滞より、王子が正面衝突している時間の方が長いのだ。

この状態でヒロインが突然デレるのは不自然なので「現時点デレ3回」は順当な数字と言える、間違ってはない。

このように、乙女ゲーっぽさもあるが、「HiGH&LOW」のような「男だらけの水泳大会」要素も多分に含んでいる、むしろそちら成分の方が濃いかも知れない。

ちなみに私の推しキャラは乙女ゲー視点で見るなら「京極兄弟」だ

前述の通り、妄想と利害でヒロインに近づく男が多い中、割と早めにヒロインの本性を知った上でヒロインに好意を持ち続けている2人であり、2人とも他の王子に比べて屈折していない。

兄は底抜けに無邪気であり、弟はそんな兄を慕いながらも、兄の想い人であるヒロインが自分も好意を抱きつつあることに葛藤する…という「そうそうそういうの!」という良さがある。

 

京極兄弟が「鉄板の良さみ」なら、わけのわからない良さがあるのが生徒会チームだ。

生徒会長の「綾小路葵」は、ライバル視しているメイン王子である「朱雀奏」がヒロインを狙ってると知って、奏に勝つためだけにヒロインにアプローチするという、完全な利害型であり、ヒロインの名前も長らく覚えられなかった(生徒会長はヒロイン以外も人の名前が全然覚えられない)

しかしある日、ついにヒロインの名前「成瀬 果音」の名前を覚える。

そのシーンが、ヘレンケラーが初めて「ウオーター」と言ったぐらい感動的だったのである。

だが生徒会長がヒロインの名前を呼んだとき、なんとヒロインはそこにはいない。

ヒロイン完全不在のまま、生徒会長は「はじめて女性の名前を覚えた」という感動から、ひたすらヒロインの名前を連呼しながら、生徒会長は側近である「ガブリエル笹塚」と、強く抱き合うのである。

ヒロイン不在…と言ったがこのシーンにヒロインがいなくて正解である、むしろこれ以上の正解がない。

だからと言ってBLでもない。乙女とかBLとかそんなチャチなものを越えた「感動」がこのシーンにはあったのだ。

私がプリレジェを布教するとしたら「気に入らなくても7話までは見てくれ」と言う、もちろんこのシーンを見てほしいからだ。

 

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